こんにちは!!
絵描きの安田雄輝です♪└[∵┌]
今回の記事では『100均で売っているアクリル絵の具と、メーカーが販売しているアクリル絵の具の違い』について解説していきます!
最近の100均って本当に便利で、品質にそこまで拘らなければ大概の生活用品は揃ってしまうではないか?という感じですよね。
なんと最近ではアクリル絵の具も100均で買えたりします。
メーカー品だと20mlで税込み350円くらいするところ、100均だと少し多めの25mlで税込み110円で購入ができます。
一本あたり約150円近く安いんです。
10本買ったら1500円お得!
20本買ったら3000円!!
30本買ったら・・(以下略
消耗品ということも考えると、金額面ではかなりお得に購入できます。
ただし・・
当然ですが品質はメーカー品に比べて劣ります。
やはり安いものには安い理由があるんですね(;^_^A
とはいえ目的によっては100均でアクリル絵の具を購入するメリットもありますので、
・メーカー品と比べて具体的になにが違うのか?
・どのような活用方法があるのか?
などについて詳しく解説していきます。
どうか最後までお付き合いください♬
【100均のアクリル絵の具とメーカー品を比較】そもそもなぜ安いのか?
その理由を理解して頂く為に、まずはアクリル絵の具がどのような成分でできているかの説明をしていきますね!
アクリル絵の具の成分
アクリル絵の具は顔料と展色材というものでできています。
【展色材】=顔料を固定する糊のような役目のもの
絵の具はアクリル絵の具だけではなく水彩絵の具、油絵の具などがありますが、これらの違いというのは展色材の違いによるものなんですね。
【水彩絵の具】=顔料+アラビアゴム(樹脂)
【油絵の具】=顔料+乾性油
といった具合です。
100均のものは顔料が違う!
そしてずばり100均の絵の具が安い理由というのは顔料の違いにあります。
顔料は様々なものがありますが、高価な絵の具だと宝石になるような鉱石だったりすることもあります。
一方で100均絵の具の顔料というのは、
『染料+体質顔料』
というものでできています。
染料とはわかりやすく言うとインクのことですね。
少量で鮮やかな発色をします。
体質顔料というのはそれ自体は発色せず、絵の具のカサ増しをしたり固くしたりする安い顔料です。
この二つを組み合わせて低コストで製造している絵の具であるため、販売価格も安くできているわけです。
そしてこの『顔料の違い』というのがアクリル絵の具の品質に大きく関わってきます!
【100均のアクリル絵の具とメーカー品を比較】品質の違い
では具体的に品質にはどのような違いがあるのでしょうか?
主な違いは以下のとおりです。
①耐光性が低い
耐光性というのはわかりやすく言うと光に対しての強さのことです。
100均のアクリル絵の具は光の当たる場所に長時間放置していると、だんだんと色褪せてきたり、変色してしまったりします。
前述したとおり染料が使われており、染料は紫外線に弱い為です。
プリンターでプリントされたものをずっと日光が当たる場所に放置していると色褪せてしまいますよね。
一方メーカー品のアクリル絵の具は顔料を染めているわけではなく、顔料そのものの色によって発色している為、光に当たったところで色が落ちるということはないんですね。
道端の石や土はどんなに日光が当たったところで色が落ちたりはしませんよね。
それと同じイメージです。
②耐久性が低い
耐久性というのは頑丈さのことです。
100均のアクリル絵の具は耐久性が低く、ヒビ割れなども起きやすいのです。
メーカー品のアクリル絵の具であればヒビ割れが起きるということはほぼありません。
※紛らわしいのですが、『アクリルガッシュ』という絵の具はアクリル絵の具とはまた別物です。
メーカー品であったとしてもアクリルガッシュは性質上ヒビ割れが起きやすいのでご注意ください。
(もちろんガッシュにはガッシュの特性・メリットもあります)
③色数が少ない
メーカー品に比べると当然ですが色の数は少ないです。
ある程度は混色してバリエーションを増やすこともできますが限界がありますね(;´・ω・)
また、色合いもモノによってやや彩度が強くビビットだったり、少し白みがかったものであったりすることがあります(このへんはどのお店の商品かによって特徴が異なるので一概に言えませんが)
いずれにせよ色数が少ないと表現できる幅はどうしても狭くはなってしまうので、これは100均絵の具のデメリットと言えるでしょう。
【100均のアクリル絵の具とメーカー品を比較】活用方法はあるの??
ここまで説明してきたとおり100均のアクリル絵の具は品質ではどうしてもメーカー品に劣ります。
まあこれは金額が安いわけですから当然と言えば当然ですよね。
ですので大前提として、『人にプレゼントする絵』や『販売を目的とした絵』、『長期間大切に保管したい絵』などには100均のアクリル絵の具は絶対に使わない方が良いです。
まずメリットという点で言えば、それはもうとにかく『安い!!』という点ですよね!
つまり品質面では劣るものの、それを許容できる範囲の使用方法であればリーズナブルに購入して出費を抑えることができるわけです。
具体的には下記のような使用方法が考えられます↓
①本番を描く前の練習(アイデア出しなど)
絵を描く際に本番の前に一度色の組み合わせを試したいという場合などに100均のアクリル絵の具が活用できます。
大まかな色の構成を考えたいという場合には100均のアクリル絵の具を使えば無駄に本番用の絵の具を消費しなくて済みますよね。
また、絵のアイデア出しなどで『軽く落書き感覚でアクリル絵の具を使用したい』という時なども、100均のアクリル絵の具があれば気軽に描き始めることができます。
僕はメーカー品だとどうしても『ちゃんと気合入れて描かないと!』ってなってしまいうので(;^_^A
個人的にはこの使い方が100均絵の具の一番良い活用方法かなぁと思っています。
鉛筆やボールペンでのスケッチも良いのですが、色もあったほうがより具体的にイメージを膨らませることができますからね♬
意外とそのように気合を入れずに描き出した絵が良作に繋がったりすることもあります。
いつでも気軽に絵を描き出せるように、手元に100均のアクリル絵の具を置いておくというのは良い使用方法かもしれません。
②イベント事
作品制作ではなく、子供に使わせてあげる場合や、手軽なお絵描きイベントなどを行う場合にも100均のアクリル絵の具は良いと思います。
長期保存・鑑賞を目的とするものではなく、あくまでその場で『絵の具を使うことそのものを目的とする場合』などは高価なメーカー品を使うのではなく、100均の絵の具を使えばコストを抑えることができます。
ただしこれもイベントがどのような目的なのかにもよるので、あくまで目的に応じて『100均のアクリル絵の具で事足りるのか?メーカー品を使用したほうが良いのか?』を判断しましょう。
③簡単なDIY
絵を描くというよりは簡易的なDIYで模様を描いたり、あえて汚れっぽくしてビンテージ感をだしたり、塗装をしたりといった場合にも活用できます。
ちょっとした質感表現や模様付けの為に使用する場合ですね。
ただし前述したとおり耐光性・耐久性は低いので、長期的に使用するものだったり本格的なDIYを行う場合はメーカー品を使ったほうが間違いないです。
④初心者の方がお試しで
これから絵を描き始めようと思うけれど、『まだ自分にどの画材が適しているかわからない』という場合にいきなり高価なメーカー品を購入するのは少しためらいますよね。
そんな場合のお試しとしてまずは100均のアクリル絵の具を購入してみるのは良いかもしれません。
100均のアクリル絵の具でもアクリル絵の具の描き心地や特性は体感できると思います。
もし使ってみて自分に合っていると感じたらメーカー品にグレードアップしていきましょう♬
【関連記事】
100均のアクリル絵の具とメーカー品を比較④まとめ
今回の記事のまとめです↓
→メーカー品とは顔料が違う為(安価な顔料に染料で色付けをしている)
・耐光性が低い
・耐久性が低い
・色数が少ない
・本番を描く前の練習(アイデア出しなど)
・イベント事
・簡単なDIY
・初心者の方がお試しで
以上が『100均のアクリル絵の具とメーカー品の違いについて』です。
100均のアクリル絵の具は安いけれどどうしても品質は劣ってしまいます。
しかしだからといって必ずしも使えないものというわけではありません。
メーカー品との違いをきちんと理解して、目的に応じて使用すれば100均のアクリル絵の具も有効活用ができると思います。
今回解説した活用方法の中で一つでも「良いな」と思えるものがあれば、是非購入を検討してみてください♬
それでは今回の記事はここまでです!
みなさま本日も良きお絵描きライフを♬└[∵┌]
安田