絵を上達させる方法とは??絵を描く為に必要な10個の力について解説します!

こんにちは!

 

絵描きの安田雄輝です♬└[∵┌]

 

今回の記事では『絵を上達させるにはまず自身の現状の能力値を知ることが重要!』ということについて解説していきます!

 

絵を上達させる為には当然練習が必要ですが、目的意識無く闇雲に練習をしてもなかなか成長はできません。

 

『現状把握⇒目標設定⇒そのギャップを埋める為の練習』という考え方が必要となります。

 

そこで自身の絵の能力値を具体的に分析する為に、「絵を描く為の力」というものを細かく分解して10個の要素に分けてみました。

 

一言に「絵を描く為の能力」と言っても、細かく見ていくと様々な要素があるんですね。

 

一般的に絵が上手いと言われるような人であっても実は各要素の習熟度にはバラつきがあったりします。

 

絵画的な絵はとびっきりに上手い人なのに、漫画的な絵は意外なほど描けないということもよくあります。

 

『絵のうまさ』という広い視点で見れば同じ括りなのですが、『絵画的な絵を描くの為に必要な力』と『漫画的な絵を描く為に必要な力』というのは違う為です。

 

ですので、まずは自分が何が得意でなにが不得意なのかを把握する為にも、「絵を描く為の力」というのはどのような要素があるのかを認識する必要があるわけですね。

 

今回の記事を参考にまずは自分の絵描きとしての能力値を振り返ってみましょう!

 

各要素に5段階で評価をつけて成績表のようにしたり、この記事のトップ画のように数値化して遊んでみても面白いかもしれません(^^♪

 

今後どのように自分を成長させていきたいか考える上での指針となるはずです。

 

決して現状をネガティブに捉えないように!

 

ゲームのキャラクター育成をするような気持ちで、楽しんで自分を絵描きとして育てていきましょう♪

 

それでは『絵を描く力』を構成する要素について一つずつ解説していきますので、どうか最後までお付き合いください!

【絵を上達させるには】①ジェスチャ描写力

人物・動物の動きやポーズを描写する力です(僕はこの能力が自分の中では一番低いと分析しているので、上達目指して絶賛トレーニング中です)

 

漫画を描く場合などには特に必要となる力だと思います。

 

一枚絵の場合でもジェスチャ描写力が高いと、絵の中に躍動感を出せたり、実際に絵の中で生物が息づいているかのように描くことができます。

 

絵の中に動きや、ストーリー性を持たせたい』という場合にはこの能力を向上させていく必要があります。

おすすめの練習

・ドローイング(短い時間で様々なポーズ、アングルを沢山描く。デフォルメ表現も取り入れたい場合は漫画絵のドローイングもおすすめ)

【絵を上達させるには】②発想力

「どんな作品を作るのか」「どんな描き方をするのか」といったことを発想する為の力です。

 

絵を描くのは好きだけど描きたいものが特にないなんていう悩みを持つ方も多いのではないでしょうか。

 

ライダー猫
ライダー猫
発想力って生まれつきの才能なんじゃにゃいの??

 

と思うかもしれませんが、アイデアというのは自分の中にインプットしたものの掛け合わせによって生み出すことができるものなので、努力次第でいくらでも伸ばしていくことができます。

 

表現者にとってはある意味一番重要な力かもしれません。

おすすめの練習

・スクラップブッキング(思いついたアイデアをストックしていく)

 

・クロッキー(様々なものの形状を記憶し、アイデアの元となる引き出しを増やす)

 

・写真撮影(アイデア探し、スクラップブッキング用の資料作成)

 

・作品鑑賞(絵に限定せず、音楽、漫画、アニメ、小説など様々なジャンルを鑑賞)

【絵を上達させるには】③独創性

作品そのものや、制作過程において見られる製作者の独自性を打ち出す力のことを指します。

 

発想力と同様に生まれつきの才能と思われがちですが、独創性も学習・練習によって後天的に身につけることが可能です。

 

むしろ全く0の状態から独創性を発揮するという方が難しいように感じます。

 

独創性を出すというのはなにも特別奇抜な表現をしなくてはならないわけではありません。

 

既存の作品から良いところを沢山吸収し、自分の中にしっかりと落とし込んだ上で再構築してけば良いのです。

 

例えば昔の作品の良いところを吸収した上で、今風にアレンジしたりするとそれだけでも新たな価値を生み出すことができます。

 

他にも、『Aさんが扱っているモチーフ』を『Bさんが使用している画材』で『Cさんの画法』によって描けばそれはあなた独自の画風になるかもしれません。

 

一つのものからのみの吸収だとただの模倣になってしまうかもしれませんが、掛け合わせることによって新しい価値が生みだせるということですね。

 

逆に言えば、独創性というものはある日ふっと湧いてくるものではなく、『何をどう吸収してどのように掛け合わせていくか』が重要ということです。

 

また、客観的に他者の作品の良いところを研究することも大切ですが、同時に『自分がなぜ良いと思うのか』を分析することも大切です。

 

同じ作品を好きな人が複数いたとして、その作品のどこに惹かれているのかは一人一人違いがあるはずですよね。

 

タッチなのか、モチーフなのか、色彩なのか、自分がその作品のどこに惹かれているのかが分かればそれこそが自分独自の価値観・感性なのです!

 

そして、それを突き詰めていくことこそが独創性を育むことになります。

 

つまり自分自身の『好き』という感覚こそが、独創性を生む大きな鍵となるわけですね!

習得方法

・スクラップブッキング(自身の好みや、既存作品研究の為の資料ストック)

 

・クロッキー(自分がどんなモチーフ、どんな描き方が好きなのかを分析する)

 

・写真撮影(自分がどんなモチーフ、どんな構図が好きなのかを分析する)

 

・作品鑑賞(タッチ、色彩、構図など様々な角度から研究する)

【絵を上達させるには】④構図構成力

画面の中にバランス良く絵を収める能力です。

 

平面だけではなく奥行きやアングルまで意識できるようになると、より多彩な画面構成を作ることができるようになります。

 

全体のバランスをとる為には、広い視野が必要となります。

 

絵を描き始めたばかりだとどうしても視野が手元に集中してしまいがちです。

 

広く全体を見ながら描くことを意識すると全体のバランスを取れるようになり、構成力が高まります。

習得方法

・クロッキー(画面の中にバランスよく収めることを意識する)

 

・デッサン(画面の中にバランスよく収めることを意識する)

 

・写真撮影(画面の大きさ、アングル、画面をどう切り取るかを意識する)

 

・模写(既存の作品を模写して、構図を研究する)

【絵を上達させるには】⑤形を捉える力

モチーフの形を正確に捉え絵に描き起こす為の力です。

 

見たものを見たとおりに描けるというのは、どんな絵を描く場合にでも応用の利く基礎的な能力です。

 

例えば前述したジェスチャ描写力が不足していたとしても、形を捉える力があれば資料を用意して資料を見て描けば動きのある絵描くことができます。

 

また、形を正確に捉えられるということは見本とのズレを見つけ修正する能力が高いということなので、絵の違和感にもすぐに気づくことができます。

 

努力次第で誰でも伸ばすことができて、応用力の高い力なので、他の力に自信が持てないという方はまずはこの「形を正確に捉える力」を伸ばしていくことをおすすめします!

 

【関連記事】

形を捉える力を向上させるには模写がおすすめ!初心者でも取り組みやすい『グリッド模写のやり方について解説しております♪↓

イラスト初心者必見♪『模写』ってどうやるの?具体的なやり方を徹底解説

習得方法

・デッサン(デッサンスケールなども使用して比率の図り方を覚える)

 

・模写(完成品と見本をよく見比べてズレの修正に時間をかける)

 

・クロッキー(ラフで良いので、できるだけ素早く形を正確に捉えることを意識する)

 

・知識をつける(パースや色彩、陰影などについての基礎知識を学ぶことによって観察力が上がる)

【絵を上達させるには】⑥形状ストック

覚えている形状の多さです。

 

現在はネットなども使えば多くの資料を用意できますし、絵を描く上で資料準備は欠かせない作業です。

 

しかし、必ずしも自分が描きたいものにダイレクトに適した資料が見つかるとは限りません。

 

そんなときに自分の頭の中で覚えてる形状が多ければ多いほど、描けるものの幅が広がるわけですね。

 

また、前述した発想力・独創性は自身のインプットの量に比例する為、形状ストックが多ければ多いほどそれらを掛け合わせて独自の発想を生み出しやすくもなります!

 

他にも形状ストックが多ければ、制作スピードの向上や観察力の向上にも繋がります。

 

このように「形状ストック」は絵描きにとって様々なメリットのあるとっても重要な要素なのです♬

習得方法

・クロッキー(モチーフの特徴や、描く際の注意点などもメモ書きしておく)

 

・スクラップブッキング(興味の惹かれるものを収集し鑑賞)

 

・模写(正確に描く為ではなく、モチーフの特徴を捉え記憶することに重点をおく)

 

・うろ覚えクロッキー(資料などを見ずに記憶を頼りに描く。描き終わった後に資料と見比べて、足りていなかった部分を記憶し直す)

【絵を上達させるには】⑦立体表現力

モチーフを立体的に描写する為の能力です。

 

モチーフの形を輪郭線だけでなく、光と陰影によって捉える力が必要となります。

 

漫画絵などよりはどちらかというと絵画的な絵を描く場合に必要となる力です。

 

立体表現力があると、奥行きの表現などもできる為、絵に存在感や広がりを持たせることができるようになります。

 

また、これは少し邪道な考えかもしれませんが、他の力が低かったとしても、立体表現力が高ければ絵に存在感が出せます!

 

上手であることが必ずしも良い絵の条件というわけではないので、これは大きなメリットではないでしょうか。

 

立体表現力というと高度なイメージがあるかと思いますが、光と陰影の知識を学べば比較的簡単に習得できる能力です。

 

キリンくん
キリンくん
自分の絵に自信が持てない・

 

という方にこそ是非とも向上をおすすしたい力です!

 

【関連記事】

初心者でも簡単な『陰影のつけ方』について下記記事で解説しております↓

絵の影のつけ方を徹底解説!初心者でも簡単に描けて絵をグッと魅力的に♪

 

習得方法

・立体物制作(粘土や模型・プラモデルなどで実際に立体物を作る)

 

・デッサン(鉛筆より木炭デッサンの方が、より陰影による表現力が身につく)

 

・模写(写真を見本とし、どのように光と陰影がつくのかをよく観察する)

 

・知識を得る(陰影の知識・パースの知識などを学ぶ)

【絵を上達させるには】⑧技術力・表現力

線をイメージ通りに引く、絵の具をイメージ通りのせる、混色でイメージ通りの色を作る、など画材を扱う為の身体的な技術力・知識力のことです。

 

どんなに頭の中で素敵な発想があったり、どんなに素晴らしい観察力があったとしても、技術力が備わっていないと頭の中のイメージを絵に描き出すことはできません。

 

技術力を伸ばすには知識だけではなく、実際に手を動かしながら反復練習によって画材の扱い方を身体に染み込ませる必要があります。

習得方法

・模写(他者の作品を良く観察して技法を真似る)

 

・画材の使用練習(画材の特性などを知識として学びつつ、実際に手を動かして様々な画材を使用してみる)

 

・作品鑑賞(他者の作品を良く観察して技法を真似る)

【絵を上達させるには】⑨色彩構成力

画面上でどのように色を構成するのかを考える能力です。

 

パンダちゃん
パンダちゃん
線画は得意だけど、着色が苦手・・

 

イルカちゃん
イルカちゃん
色塗って失敗するの怖い・・

 

という方も多いのではないでしょうか。

 

前提として色の構成に正解というものは無い為、ある意味感覚的な力ではあります。

 

しかし基本となる知識と考え方を学ぶことによって、表現したいことを伝える為の構成を意識的に考えることは可能です。

 

知識を学ぶことによって、絵やモチーフ、普段の景色を見る時の見え方が変わってきます。

 

基礎知識を学んだ上で、沢山の作品を鑑賞することが色彩構成力を高めることに繋がります。

習得方法

・知識を学ぶ(色相・彩度・明度について、光と陰影について学ぶ)

 

・作品鑑賞(学んだ知識を踏まえて鑑賞するとより深い分析ができる)

 

・スクラップブッキング(魅力を感じた作品を、色彩構成の種類別ににわけて収集・分析する)

【絵を上達させるには】⑩完成させる力

最後に紹介するのは僕が絵を描く上で一番大切にしていて、自分の長所だと感じている力です。

 

絵を『作品』として作りきる力ですね。

 

絵に正解というものはなく、最終的にどのように完成させるかは作り手の判断力が必要となります。

 

ライダー猫
ライダー猫
どこまで描けが良いのかわからにゃい・・


という悩みはよく耳にします。

 

解決策の一つとして『完成期限を設ける』ということが考えられますが、期限に縛られることによって作品のクオリティが著しく下がってしまっては本末転倒です。

 

期限を設ける場合にも『どのようなペース配分で描くか』『作品と呼べるクオリティに仕上がっているか』といった判断は必要になります(判断力を磨く為のトレーニングとしてあえて期限を設けることは有効だと思います)

 

100%満足のいく仕上がりというのは難しいかもしれませんが、作品として納得ができるところまで着地させることが重要です。

 

こだわりが強い方ほどこの力を伸ばすのが苦手だったりします・・(;’∀’)

 

こだわりが強すぎて作品を『主観と切り離して見る』ということが苦手なんですね。

 

完成させる力を磨く為には『自分がどう思うか』だけではなく、『第三者がどう感じるか』という視点がとても大切です。

 

この視点が無いと自身のこだわりにばかり目がいってしまい、作品としての完成度とは違う方向に突き進んでしまう可能性がある為ですね。

 

ものすごく極端なことを言うと、『超絶技巧だけど仕上がりの雑な絵』よりも、『技術的には下手でも丁寧に細かいところまで気を配って仕上げられた絵』のほうが作品としての完成度は高いと言えます。

 

決して精神論ではなく、自分が絵を鑑賞する側の立場だったり絵を貰う側の立場だったらどう感じるかというとても現実的な視点です。

 

絵を仕上げるのが苦手、という人は是非とも向上させたい能力ですね!

習得方法

・絵画教室に通う(期限のある課題や、他の方と一緒に学ぶことによってペース配分を掴む)

 

・誰かのプレゼントや依頼によって作品を作る(期限と相手がどう感じるかを意識する)

 

・作品展や公募展に出展する(期限と鑑賞者の視点を意識する)

【絵を上達させるには】まとめ

『夜空の星を追いかけて』アクリル絵の具、イラストボード、364×515mm

本記事のまとめです↓

【①ジェスチャ描写力】
人物・動物の動きやポージングを描写する力

 

【②発想力】
「どんな描き方をするのか」「どんな描き方をするのか」を発想する力

 

【③独創性】
作品そのものや制作過程に見られる製作者の独自性を打ち出す力

 

【④構図構成力】
画面の中にバランス良く絵を収める力

 

【⑤形を整える力】
モチーフの形を正確に捉え絵に描き起こす力

 

【⑥形状ストック】
覚えている形状の多さ

 

【⑦立体表現力】
モチーフを立体的に表現する力

 

【⑧技術力・表現力】
画材を扱う為の身体的な技術力や知識力

 

【⑨色彩構成力】
画面上でどのように色を構成するのかを考える力

 

【⑩完成させる力】
絵を『作品』として作りきる力

 

最後に大切なこととしてお伝えしたいのが、作品を作る上で今回紹介させて頂いた10個の要素全てが必須なわけではないということです。

 

絵の上達に大切なのは現在の能力値を把握した上で、自分が表現したいものを実現する為に『どの力をどのようなバランスで伸ばしていくか』を考えていくということです。

 

どの力を伸ばしていくかによって、同じ練習方法でも意識すべきポイントが変わってきたりしますからね。

 

また、『自身の表現したいものがよくわからない』という場合には、逆に自分の得意分野から作風を決めていくというのもありだと思います。

 

今回の記事をもとに自分の得意・不得意を振り返って、今後の絵の上達に役立てて頂けたら幸いです(#^^#)

 

 

それでは今回の記事はここまで!

 

皆様よきお絵描きライフを♬└[∵┌]

 

安田 雄輝